今日を生き抜く知恵NO3

今日を生き抜く知恵(松原泰道)より
 
自分の中のやさしさに気づけるように
 
いじめが跡をたたないのは、何としても悲しい。しかし矛盾していますが
 
いじめのなくなる時はついぞこないでしょう
 
晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。(吉川英治
あるいは、
風の日は風の日の生き方がある。
 
私達は日常的に受けるいじめを、何かの形でプラスの価値に変えることもできる処に生きがいがあります。
 
私も小学生の頃、友達にいじめられて泣きながら帰ってくると、石屋のおじいさんがわざわざ往来へ出てきて
 
私の肩を抱いて「くやしいだろうが、喧嘩に勝っても何の得にもならぬ、喧嘩に負けると別の方面で勝とう、との
 
勇気が生れて大きな得をする。勉強して勝つんだ・・・・・・」
 
と励ましくれました、昔はこんないい大人がいてくれたのです。
 
英語の時間に「復讐は天に任せよ、汝はベストを尽くせ」とあるのに目を開かされました。
 
お釈迦様は[怨みは怨みによって果されず。忍を行じてのみ怨みを解くことを得」と教えられます。
 
いじめから逃げず向き合う事です。いじめの底にひそむ真実の人間性をみつめるのです。
 
いじめる人の中の人間の心を見つけると共に自分もいじめをバネにして豊かな人間に育つ仏心が
 
秘蔵されている事実を確認するのが、忍の働きです。
 
このように忍には、耐える・認めるの二つの機能があるので、仏道修行者の必須徳目の六波羅蜜
 
布施(人のためにする)・持戒(きまりを守る)・忍辱(耐える)・精進(はげむ)・
 
禅定(座禅)・智恵(さとり)の一徳目に挙げられています。
 
 
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